宿泊税はなぜ現地払い?予約サイトの表示価格に含まれない理由

宿泊税が予約サイトの表示価格に含まれない理由を公式ヘルプで確認した記事のアイキャッチ

予約サイトでカード決済まで済ませたのに、チェックアウトのときに「宿泊税を200円お願いします」と言われる。全部払ったつもりだったのに、なぜ現地でまた払うのか——気持ちよく旅を終えたい場面で、地味に引っかかるポイントです。

この記事は、楽天トラベルの公式ヘルプと、総務省が公表している法定外税の実施状況を実際に開いて確認し、書かれているとおりにまとめたものです(確認したページのURLは記事末尾に記載しています)。

先に結論

宿泊税を自治体に納めるのは宿泊施設です。総務省の一覧でも徴収方法は特別徴収と記載されています。予約サイトは宿泊料金の決済を仲介しているだけで税を預かる立場ではないため、表示価格に含まれません。

楽天トラベルの公式ヘルプは「事前にクレジットカード決済がお済の場合でも、別途の税金費用等を現地でご精算いただく必要がございます」と明記しています。同じ理由で入湯税も現地払いになりやすく、金額は予約前にプランの「条件注意事項」で確認できます。

現地でいくら必要になるかは、予約画面の「条件注意事項」で先に分かります。今すぐ確認したい方はこちらから。

目次

理由は「誰が税を納めるか」にある

宿泊料金は予約サイト経由、宿泊税は施設から自治体へと流れが分かれていることを示す図解
宿泊料金と税は、そもそも別の経路で動いています

宿泊税は自治体が条例で定める税で、総務省が公表している法定外税の実施状況を見ると、東京都・大阪府・京都市などいずれも徴収方法の欄が特別徴収となっています。

特別徴収とは、税を負担する人(宿泊者)から宿泊施設がいったん預かり、施設が自治体に納める方式のことです。つまり自治体から見た納入の相手は施設であって、予約サイトではありません。

この構造が分かると、現地払いになる理由が自然に見えてきます。仮に予約サイトが税を代わりに集めたとしても、その税をいったん施設に渡し、施設が自治体に納める形をとらなければなりません。予約が取り消されたときの扱いも、施設と自治体のあいだで処理する必要があります。宿泊が実際に行われた時点で、その場で預かるのがいちばん確実というわけです。

お金の流れが分かれている
(スマホは横スクロール可)

スクロールできます
お金の種類誰から誰へ払うタイミング
宿泊料金宿泊者 → 予約サイト → 宿泊施設事前カード決済または現地
宿泊税宿泊者 → 宿泊施設 → 自治体原則として現地
入湯税宿泊者 → 宿泊施設 → 自治体原則として現地
※総務省「法定外税の実施状況」および楽天トラベル公式ヘルプの記載をもとに作成

予約サイトの画面に出ている金額は「宿泊料金の決済」の話です。税はその外側で動いているので、前払いしても消えません。楽天トラベルの公式ヘルプにも、そのまま書かれています。

楽天トラベルサイト上で表示される国内宿泊予約の金額には、消費税・サービス料が含まれていますが、その他、予約金額に含まれない税金費用等を、別途宿泊施設へお支払いをいただく場合がございます。

楽天トラベル ヘルプ「【国内宿泊】予約金額以外にかかる料金がありますか?」

事前にクレジットカード決済がお済の場合でも、別途の税金費用等を現地でご精算いただく必要がございます。

楽天トラベル ヘルプ(同上)

1つめの引用にある「消費税・サービス料が含まれています」という部分も見ておく価値があります。消費税は宿泊料金に対してかかるので表示価格の中に入り、宿泊税は別枠、という線引きです。同じ「税」でも扱いが違うため、まとめて前払いされていると思い込むと当日に驚くことになります。

「表示価格が安く見える」問題でもある

宿泊税が人数と泊数の分だけ積み上がることを示す図解
1人1泊の金額は小さくても、人数と泊数の分だけ積み上がります

利用者側から見ると、これは比較のときに金額がズレるという問題でもあります。同じ宿・同じ日程でも、税や入湯税を含めた最終的な支払い額は、予約画面の合計より数百円〜数千円高くなることがあります。

とくに効いてくるのが3つの条件です。ひとつは連泊で、宿泊税は1泊ごとにかかるので3泊なら3回分になります。もうひとつは人数で、1人1泊あたりの課税なので4人なら4人分です。そして温泉地では、宿泊税に加えて入湯税もかかることがあります(楽天トラベルの公式ヘルプでは1日1人あたり150円程度が目安と記載されています)。

たとえば1人1泊200円の地域に4人で3泊すると、税だけで2,400円です。ここに入湯税が1人1日150円かかると、さらに1,800円が乗ります。合計で4,200円。「サイトAのほうが300円安い」と思って選んでも、税を入れると順番が変わることがあるということになります。

逆に、1人で1泊する旅行なら現地払いは200円程度で済みます。人数×泊数で効いてくる費用なので、家族旅行やグループ旅行ほど事前に確認する価値があります。

予約前に確認する場所は決まっている

現地でいくら必要になるかは、予約時点で調べられます。楽天トラベルの公式ヘルプは、含まれない費用について「実際の料金については、『条件注意事項』、または直接宿泊施設までお問い合わせください」と案内しています。

スクロールできます
確認する場所分かること
プラン画面の「条件注意事項」宿泊税・入湯税など、表示価格に含まれない費用
予約確認メール決済済みの金額と、現地精算になる項目
泊まる自治体の公式サイト税率・免税点・子どもの扱い
※現地での精算方法(現金のみかカード可か)は施設によって異なります

自治体の公式サイトを見ておくと、免税点(宿泊料金がいくら未満なら課税されないか)や、子どもの扱いが分かります。地域によっては修学旅行が対象外だったり、一定額未満の宿泊にはかからなかったりします。人数の多い旅行では、この線引きで合計が変わります。

また、宿泊税はポイント付与の対象外である点も見落としがちです。楽天トラベルの公式ヘルプには「予約の金額に含まれない金額は、楽天ポイント付与対象外です」と記載されています。現地で払った分にはポイントが付かない、ということです。

よくある質問

現地で現金がないと困りますか?

施設によります。カードや電子マネーで精算できるところもあれば、税分は現金でという運用のところもあります。楽天トラベルの公式ヘルプも「現地でのご精算方法は、宿泊施設までお問い合わせください」としています。少額の現金を用意しておくと確実です。

宿泊税が最初から含まれている予約サイトもありますか?

サイトやプランによって表示の仕方は異なります。大切なのは「どこに書いてあるか」ではなく「合計でいくら払うか」なので、予約前に条件注意事項を確認して、税込みの総額で比べてください。

領収書は宿泊料金と別になりますか?

現地で払った税の分は、施設が発行する領収書に記載されるのが一般的です。予約サイト側の支払い証明には含まれないことがあるため、経費精算で使う場合は施設側の書類も受け取っておくと安心です。

子どもの分も宿泊税がかかりますか?

扱いは自治体の条例で決まっており、地域によって異なります。免税点(宿泊料金がいくら未満なら課税されないか)や、修学旅行などの取り扱いも条例に定められています。泊まる自治体の公式サイトで確認してください。

予約をキャンセルした場合、宿泊税はかかりますか?

宿泊税は宿泊という行為に対してかかる税で、現地での精算が原則です。泊まらなかった場合の扱いは自治体の条例と施設の運用によるため、キャンセル料と合わせて宿へ確認してください。この記事では条例ごとの扱いまでは確認していないため、断定は避けます。

この記事の出典

本記事の内容は、以下のページを開いて確認した記載にもとづいています。

※本記事は宿泊料金や税額を個別に実測したものではありません。金額は自治体・宿泊施設ごとに異なります。

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この記事を書いた人

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